淋しくて、常に誰かと一緒にいたい人
心の状態が不安定な時期が継続すると、
昼夜を問わず、一人で過ごすことが淋しくて、常に誰かと過したくなることがあります。
とにかく自分の不安を解消したくて、時間が空いていそうな人に声をかけてしまいます。
特に夜になると周囲が静かになりますし、孤独を感じやすく、外へ出会いを求めて出かけてしまうということもあります。
この生活を長く続けると、周りの人を巻き込んでしまいますし、
せっかく仲良くなった友達にも距離を置かれてしまう可能性がありますよね。
頭では分かっていても淋しくてどうにもできない時、どう過ごしたら良いのでしょうか…。
一人が淋しい。不安。ということは、自分一人で楽しんで過ごす方法が分からないのかもしれません。
だから他の人がどんな風に過ごしているのか気になりますし、そこに自分も一緒に参加したい気持ちになってしまうのかもしれません。
ですが意外と、他の人は普通に食事をして、お風呂に入って、テレビを見て寝る、といった生活をしているものです。
普通にくつろぐことができない人たちには、物足りない生活パターンなのかもしれませんが…。
一人で過ごすには、自分の好きなこと、好きなものを把握する必要があります。
それは、心を満たせることを見つける、と言い換えることができます。
「自分の好きな事が何なのか分からないんです」と、相談に訪れる人は少なくありません。
大人になるまで、過干渉な親に敷いてもらったレールを歩いて来た人、
自分が楽しんでいることを誰かにバカにされたり否定された人、
好きな事を見つけて楽しむことを叱責する親と生活してきた人など、きっかけや原因は人それぞれでしょう。
自分を認めれない人や、自分を嫌いな人も、好きな事が見つけられないかもしれません。
だから誰かと関わって、人に褒めてもらいたくなったり評価してほしくなったり、
人が良いと言っていることを真似てみようと無意識に働くこともあります。
ですがそれは長続きしないものです。
人と離れれば、本当に今やっていることが自分の好きなことではないと感じてしまうためです。
どうしても好きな事が見つからないなら、
【好きな事が見つかるまで学んでみる】ということも良いかもしれません。
単なる学校のような勉強は、みんな好きではないでしょう。
ですから、学ぶと言っても「自分を知る」段階から始めると良いと思います。
自分を知るために必要な事は、
今の自分の心の状態を把握すること、育ってきた環境を見直すこと、一般的な感覚と自分の感覚の違いを知ること
など、ひとつひとつを考えてみることが大切です。
ただ、それをたった一人で始めるのはメンタル的に悪影響の可能性もありますし、
そこに意味を見出せないと、やっていること自体、虚しくなってしまいます。
そのためにカウンセリングなどを利用することは、とても有効です。
例えばカウンセリングで自分のことが色々と分かってくると、今度は自然ともっと知りたくなることが増えてきます。
「人はなぜ、○○なんだろう?」「どうしてそう感じるんだろう?」
こんなことを感じ始めたら、ぜひ心理について本を読むなどしてみましょう。
資格を取得しなくても、誰かのために使うわけではなくても、「人を知る」ことは大切です。
それが分かってくると、これから人とどう関わっていけば良いのか、などの自分なりの課題を立てることができます。
こういう過ごし方が始まると、常に誰かと関わって過ごすわけにはいかなくなります。
生きているだけで「学び」を得ている私たちが、一人で過ごす時間を有効活用できることで、
さらによりよい人間関係を築いていけることは、とても素晴らしいことではないでしょうか。