「自分は病気になってしまったのだろうか?それとも、もともとこういう性格だったのだろうか?」
今までのようにうまくいかなくなった時は、みんな色々なことを考えてしまいます。
中でも原因を探すことにこだわってしまって、これからのことになかなか目を向けることができません。
ですが、感情はマイナスに働いているので通常のような思考では物事を捉えられず
明確な根拠もないのに最悪の結論を出してしまいがちなのです。
「遺伝」「環境」「社会」という原因
抱えている問題については、生まれつき備わっているもの・家庭や学校など自分を取り巻く環境・現時点での社会の常識など、【原因は一つではなく複合的なものとして】考えられています。
ですから特定の「なにか」「誰か」とは限らない原因を探すのはかなり困難になるかと思われます。
相談の中では成育歴や家庭環境などを確認することもありますし、学生時代についてなど過去に触れる事もありますが、それはただの目安や参考に留めるものであって原因を特定するものではありません。
大切なことは【これからどう生きていくのか、何を目指すのか】などです。過去にとらわれないためにも、「過去」「現在」「未来」の区別をしっかりつけられると良いかと思います。
周囲の方へお願い
精神的な問題を抱えている人の中には、病識(何か変だな・・・という自覚)がない場合があります。
普段一緒に過ごしている人に何か異変を感じたときには、すぐに病院などの機関に相談してください。
周囲の人たちは、いつもと違う本人に「なぜこうなったのか?原因は何なのか?」など、
心配するあまりに不安で問い詰めてしまいがちです。
それは、場合によっては苦しめている本人をさらに追い込むことになってしまいますので止めてください。
一人で苦しんで悩んで、疎外感を持っていることがあります。そんな時は側にいるだけで心の支えになるでしょう。